君とともに

いつまでも
君は変わらないから
僕は平気さ
帰る場処があるから
君が悩んだり
苦しんだり
悲しそうに俯いたら
僕は生きられそうにないよ
小さな碧い星に咲いた
君の好きな白いカサブランカが   
風のような時間に霞み揺れている
心の奥に燻る夢をにぎりしめ
手のひらに滲んだ汗を
汚れたシャツで拭いた
そうだね今だけは
泣かないでいて
君がうなずいたら
僕は歩き出せる
君の手を握り
僕が生きられる
君がいるなら
生きていけるよ

解かってるさ
君が笑顔でいるから
僕は大丈夫
君の胸でくすぶる
物憂げな不安も
切ない思い出も
精一杯生きた証し
僕が歩くささくれたくねり道
僕の傷だらけの翼を
暖かな手でそっと抱いてくれる君
そして僕に優しく微笑む君と
ふたり心重ね赴くままに息よう
胸に抱いたカサブランカ
甘い香りをはなつ
そうだね是からは
ありのままの
リアルな嵐の中
僕は歩き出せる
君の手を取り
僕が生きられる
君とともに
生きていけるよ






            ―紫紅草―

恋人たちの海

オリオン・ブルーの空
潮の香りが満ちた夏の海
白い砂浜へふたり駆けだす
ビーチボールが眩しい
青い空を泳ぐ風に乗って
熱い太陽の日差しを浴びる
初めての二人の海に投げキッス
キラキラ光るオフェリアの波間に
私がそっと隠したあなたへの本当の気持ち
紅く熟れた愛の「トキメキ」あなたが見つけて
そして唇で…指で…感じて…
そして優しく…見つめて…囁いて…
ふたりだけの熱い夏に
ふたりだけの熱い海で


あなたの眼差しにキュン
ビーチパラソル揺らす潮風
海の甘い香り胸をくすぐる
白い波が隠した
「I love you」あなたにあげたい
太陽を翳した大きな手で
私の肩をそっと抱き寄せる
大切にしたい初めての気持ち
キラキラ青い夏に戯れながら確かめた愛
風にさらわれたボール追い駆ける私を
早く捕まえて…抱いて…感じて…
見つめあう瞳…そして…キスして…
ふたりだけの熱い夏に
ふたりだけの熱い海で






                 ―紫紅草―

今夜

たとえ今
君のこと
忘れることが
出来なくても
いつか平気で
思い出せる時が来ると
結び目のない
恋の糸引きちぎり
逃げ出した今日に
悲しいだけの
恋風が吹き荒れ
涙で濡れた頬を
力いっぱい叩いていった

涙流すのも今夜まで
君を想うのも今夜まで

傷ついた恋の
思い出が詰まった
心のフォルダ
震える指で「削除」
まるで
もう独りの私が
自分を試すかのように
燃えつき
擦れた匂いの
恋の終わり

「瞬間」

君が私に溢れ
泣いても
走馬灯のように
消えていくだけの「今」

君の記憶たどる今夜…
枕濡らし眠る今夜…

「さよなら」…

何度も
何度も

何度も
何度も

もう独りの私に
   云い聞かせ

君の面影たどる今夜…
折れた心抱いて眠る今夜…

「さよなら」…
              
何度も
何度も  

何度も
何度も

「さよなら」…

眠りに堕ちるまで…

何度も
何度も  

「サヨナラ」…
           

            

              ―紫紅草―

君を見ていた午後

君を見ていた午後
優しい陽射しが風と戯れ青葉を揺らす
テラスで飲むカプチーノ
浮かんだ湯気が
君にときめき
消えていく「時」と遊ぶ

君の瞳に声に
僕はTo languish in love
切なく
恋い焦がれた午後

もうこの場所に
留まり続ける事は止めよう
見つめるだけ恋は
孤独なだけの恋は
身も心も蝕まれてく
甘く苦しいだけのillusion


君を見ていた午後
テーブルをはさんで一輪のアジサイの花が
甘い香り漂わせ
君の笑顔に
僕はときめき
目が離せない胸が疼く

君の仕草に笑みに
僕はTo languish in love
切なく
恋い焦がれた午後

もうこの場所に
留まり続ける事は止めよう
誰も傷つけたくない
捧げられない愛は
身も心も蝕まれてく
甘く虚しいだけのillusion


君の横顔に髪に
僕はTo languish in love
切なく
君へFeeling of love
僕と君のmoment
  
  君を見つめていた午後…




              ―紫紅草―

Feelings of the blue

「サヨナラ」の言葉は
あなたとわたしのEndless
哀しみよりも深い
そう… Feelings of the blue
歩き始めた明日に
あなたは居ない
遠い黄昏に揺れていた
心のオアシスに生まれた小さな泉
想い出の雫で溢れ
「アイシテル」の言葉が
Monologue胸に響き続ける


「サヨナラ」の言葉は
あなたが残したEndless
振り返らない約束
そう… Feelings of the blue
涙こらえた明日に
あなたは居ない
薬指に残された指輪が
あなたとの最後の想い出だから
外すことはせめて許して
「アイシテル」の言葉が
Monologue胸に響き続ける


変わり始めたのはあなた
疑い始めたのはわたし
残酷な時間だけが過ぎていった
叶う事のない願いを
震えながら祈り続けた日々
今も「アイシテル」心に鳴り続ける


「サヨナラ」の言葉は
あなたとわたしのEndless
哀しみよりも深い
そう… Feelings of the blue
今も心に響き続ける



               

               ―紫紅草―

ゴミ箱へ「ポイ」

何処にも流れてゆけない憾じ
窮屈な煩悩
退屈な遺憾
醜くブザマな予感だけいつも当たって
毎日思い描く気持ちイイ事は常にゴミ箱へ「ポイ」
人生の墓場も酒場も焼け石に水のゴミ箱へ「ポイ」
最後のカードさえ泥沼にハマってゴミ箱へ「ポイ」
ゼンブ 「ツ・マ・ラ・ナ・イ」 
Good luckなんて生涯冬眠中

歪んだ小さな世界の暗闇の海へ逃げて逃げて
苦しくて泣いてもがいて嘆いて喚いて
誰も私の心に触れたりしない気づかないし振り向かない


不整脈な時間だけが過ぎていく
残忍な悪意
過激な思想
私の中に寄生する真実なんて
狂ったまま空回りするだけの現実はゴミ箱へ「ポイ」
偽善者の暴言に傷つく振りの純情はゴミ箱へ「ポイ」
嘘で固めた私の心が揺さぶられ涙はゴミ箱へ「ポイ」
スベテ 「ワ・ス・レ・タ・イ」
Good luckなんて生涯冬眠中

暗くて何も見えない誰かが追い駆けて来る恐怖
いくら走っても辿り着けないまま影だけが崩れ墜ちる
仕組まれた罠にカラダを切り刻まれる妄想に息を止めた

歪んだ小さな世界の暗闇の海へ逃げて逃げて
苦しくて泣いてもがいて嘆いて喚いて
誰も私の心に触れたりしない気づかないし振り向かない







                     ―紫紅草―

恋の「ハルナ」

君の何気ない仕草が
僕の胸の中に恋の「ハルナ」を芽生えさせた
君のあどけない感傷が
僕の心に淡い虹を描く
君はいつも
走り寄り僕の腕をギュッと掴んで微笑む
君は知らない
そんな君に
恋していることを

君の周りはいつも賑やか
朝焼けの白い月が青い空にはしゃいで
笑い声が絶えない陽射しに滲む風になる

君の何気ない言葉が
僕の胸の中に恋の「ハルナ」を芽生えさせた
君の無邪気なお節介は
僕の心を緩いパッションに染める
君の柔らかな視線に
ドギマギした僕がジョークも飛ばせないのを
君は気づかない
君がどんなに
愛しい存在か

言葉だけじゃ伝わらない思いを
今日こそ勇気振り絞り伝えよう
バラの花にコめたI Love you君の胸に届けるよ


君の周りはいつも賑やか
朝焼けの白い月が青い空にはしゃいで
笑い声が絶えない陽射しに滲む風になる

メールだけじゃ伝わらない思いを
今日こそ勇気振り絞り伝えよう
センチメンタルな切実君の胸に届けるよ





                   ―紫紅草―

Sometime surely

風の街に降る星の雨
君の両手一杯に咲いた小さな夢の華
擁き始めた希望は遥かな大地へと
翼羽ばたき飛び立つだろう
琥珀色に広がるいにしえに消えた思いも
いつしか君を優しく包んでいく

君は
失いながら 掴みながら
無くしながら 捜しながら
挫けながら 気づきながら
Sometime surely
もっと強くなっていく…

今は
泣いてもいいんだよ…
思い切り
叫んでもいいんだよ…
気がすむまで
嘆いてもいいんだよ…

君の
刹那々揺れる心に
儚げな香り放つ雨は 
Without looking back

降りそそぐ


風の街に降る星の雨
君は希望に濡れた翼羽ばたかせ
傷ついた胸に熱い思い託して
明日をめざし飛び立つだろう
冷たい星の海で独り膝を抱え
どんなに切なくても涙堪える君

君は
夢見ながら 微笑みながら
歌いながら 踊りながら
愛されながら 愛しながら
Sometime surely
もっと強くなっていく…

今は
悔やんでもいいんだよ…
思い切り
責めてもいいんだよ…
気がすむまで
憎んでもいいんだよ…

君は
力いっぱい翼羽ばたかせ
感傷に塗り潰した暗闇に
Without looking back

飛び立つ


淋しくても
悲しくても
君は
前を見据え生きて行ける…

苦しくても
辛くても
君は
明日を信じ生きて行ける…


君は
失いながら 掴みながら
無くしながら 捜しながら
挫けながら 気づきながら
Sometime surely
もっと強くなっていく…

君は
夢見ながら 微笑みながら
歌いながら 踊りながら
愛されながら 愛しながら
Sometime surely
もっと強くなっていく…




          

            ―紫紅草―

涙のエピローグ

心の片隅にあなたを置いたまま
寂しい笑顔の仮面をつけて
枯葉舞う木立をひとり歩く
夕べ出来た水たまりを
自転車が走り抜け水しぶきを上げた

想い出と呼ぶには辛すぎて
忘れることさえ出来ないで…

風はどこまでも雲を追い駆け
雲は遥かかなたへ消えて行く…

あなたの居ない世界へ逃げて行きたい
傷ついた胸に眠るあなたの面影
涙で抱きしめたエピローグ


心の片隅にあなたを秘めたまま
冷たい風に吹かれひとり歩く
枯葉舞う木立を行き過ぎた
幸せそうな笑顔の親子を
ふたりの未来と夢見ていた記憶

あなたを忘れるためだけの恋
もっと傷つくと解っていながら…

肩を寄せ合い歩いたこの道
「あの日の二人に戻れたなら」と…

亜麻色に翳む空を見上げながら
過ぎ去った日々を疼く胸にうずめて
涙で抱きしめたエピローグ


涙が頬をつたい零れおちる
も一度会いたい声が聴きたい…

想い出と呼ぶには辛すぎて
忘れることさえ出来ないで…

あなたの居ない世界へ逃げて行きたい
傷ついた胸に眠るあなたの面影
涙で抱きしめたエピローグ





          
                ―紫紅草―

青い空の憂鬱

あなたを大好きだという感情
毎日会えるのに
毎日がただ切なくて
教室の窓から見える
春の日差しも
グランドに響く声も
いつもの景色
変らない風景
青い空の憂鬱

授業の終わりを知らせるチャイムの音
みんな一斉に
教室を飛び出し校庭へ
小鳥のように飛び立つけど
私の視線は
ひたすらあなたの背中を
今日も追い駆ける
でもあなたは遠い
そんな痛い存在

どうか振り向かないで
私に気づかないで

胸の中に仕掛けられた
爆弾が今にも爆発しそうで
あなたに気づかれそうで恐い
一秒でも早く離れなくちゃダメなのに
あなたしか見えない
あなたの足音
あなたの笑い声
ほかは何も聴こえない

いろんな思いが駆け巡る
私はただの臆病者
傷つくのが恐くて
あなたに好きだと云えない
あなたの前だと
頭の中が
真っ白になるし
何も云えなくなる

どうか何も聴かないで
私を見ないで

爆発寸前の胸の「爆爆」が
あなたに聴こえそうで恐い
一秒でも早く逃げなくちゃダメなのに
あなたの傍にいたい
あなたの横顔
あなたの仕草
ほかは何も見えない

いろんな思いが駆け巡る

どうか振り向かないで
私に気づかないで

あなた足音
あなたの笑い声
ほかは何も聴こえない

どうか何も聴かないで
私を見ないで

あなたの横顔
あなたの仕草
ほかは何も見えない





             ―紫紅草―

月の海

光に満ちたうすら藍い夜空に浮かぶ
白い月の輝き

月明かりの儚さに風が木の葉を揺らし
舞い落ちる音が

私をひとり
今宵の果てまで連れてゆく…

冷たい風に包まれた
寂しい孤独に追いやられ
星が描く細く淡い光の道を歩き続ける

このまま
どこまでも どこまでも
静かに漂っていたい

このまま
いつまでも いつまでも
陽炎のように揺れていたい

誰にも気付かれず
誰からも晒されず

ひとり
深く… 深く…
月の海へと
    沈んで ゆきたい

ひとり
深く… 深く…
月の海へと
    堕ちて ゆきたい


光に満ちたうすら藍い夜空に滲む
白い月の海

月明かりの儚さに風が木の葉を散らし
舞い落ちた音が

私をひとり
星空の果てまで連れてゆく…


  
            ―紫紅草―

虚しい愛

孤独な心は
あなたを忘れるためのワイン
投げて粉々に砕けたグラスは
心に蔓延り私を
イタブリ
キリキザム から
いくら飲んでも
どんなに酔っても
あなたの心はもう戻らない

あなたは
私が死のうが生きようが
どうでもイイんでしょ

「今すぐに来て!」
「今すぐに来て!」
「今すぐに来て!」

返信のない携帯握って
いくら苛立っても
どんなに叫んでも
あなたの愛は もう掴めない

「私を甘く見ないで!」
「私を甘く見ないで!」
「私を甘く見ないで!」

返信のない携帯鏡に映る泣き顔に投げつけ
いくら喚いても
どんなに縋っても
あなたの愛は もう帰らない

それでも

それでも

あなたの胸の温もりが忘れられなくて
不様な現実に見下されながら
キズツケラレ
ズタズタ二サレ ても

虚しい涙は
あなたを忘れるためのワイン
胸が苦しくて息ができないの
崩れ堕ちた愛に
イタブラレ
キリキザマレ ても
あなたを愛した罪
あなたを欲しがる罪
地獄で受けるから
私を捨てないで…
私を壊さないで…

あなたに会いたい罪
あなたに抱かれたい罪
地獄で受けるから
私を捨てないで…
私を壊さないで…





     
            ―紫紅草―

あだ波

さざ波の泣き声を聞きながら
追い駆けては逃げる波間を独り歩く
数えきれない辛い事や悲しい事
どんなふうに棄てればいいのかな…
潮風が…
そんな私を優しく包むから
涙になってはおちていく寂しさが
心に降り積もり温もりに変わる時

本当は笑顔の私でいたいのに
我儘な自分に気づきながら
涙に濡れた頬を撫で
いつまでも いつまでも
海にいだかれ 風にいだかれ


雲の隙間から零れ落ちる日差しが
波間に満ちて溶けていくのを眺めていた
数えきれない苦しい事や切ない事
どうやって忘れたらいいのかな…
潮風が…
そんな私をなだめ抱きしめるから
涙になって押し寄せる小さな波が
胸の中で鳴り続け優しさに変わる時

行き交う波はひと色のいばら道
さざめく思いは潤んだ潮騒
自分を責める虚しい胸を
いつまでも いつまでも
空にゆだね 雲にゆだね


             


             ―紫紅草―

翳み

咲いたばかりの花が風に散る時
乾いた青い空を眺める君が涙するなら
うなだれ木洩れ日にまじわり
果かなげに映ろう君へ
私は駆けより
木陰に揺れながら消えゆく時の狭間で
君の傷ついた心にそっと口づけして
震える肩を抱き寄せる

もしも君が望むなら
今すぐにでも旅立とう
今日が明日に続く未来なら
今日私は君へと続く未来になろう


咲いたばかりの花が雨に散る時
濡れては翳める空を眺めて溜息する
疼く胸にそのか細い指をうずめて
果かなげに映ろう君へ
私はより添い
眼に見えるものだけが凡てでは無い事
君が何処に居ても必ず見つけ出す
決して独りでは無い事伝えたい

もしも君が願うなら
今すぐにでも旅立とう
今日が明日に続く未来なら
今日私は君へと続く未来になろう





                  

                  ―紫紅草―

哀しみのカオス

何も思わず
何も考えず
何も知らず
そんな風に生きて
ただ時間さえ過ぎれば
あれ程夢中に想っていた
君のことも
いつか忘れて
この痛みさえ
優しさに変えられるだろうか

恋しさも
哀しさも
君の微笑みさえも

愛しさも
淋しさも
傷ついたことさえも

この胸の奥の
カオス拭えば
いつか笑える時が来るだろうか

だけど…
 きっと 僕は…

たとえこのまま永遠の別れが訪れ
何億年の時を彷徨っても
きっとまた君を求めてしまうだろう
君を抱いて眠り続けるだろう

君が言った「さよなら」が
今もこの胸を突き刺す
冷たい棘のまま…


何も悔やまず
何も悩まず
何も迷わず
そんな風に生きて
ただ呼吸だけしていれば
あれ程夢中に想っていた
君の記憶も
いつか薄れ
この苦しみさえ
想い出に変えられるだろうか

僕が叫んだ「愛してる」が
今もこの胸を突き刺す
冷たい棘のまま…

終わりのない…
哀しみのカオス…
今も君を抱いたまま…


            

                ―紫紅草―