逃避

刹那

晴れた空の彼方 還らない鳥たち どの空の心地が 眠る事を知らない 傷ついた翼を 羽ばたかせるのか 硝子の地上には 漂う霧が舞う 祈りを捧げた空 紅く熟れた夕陽へ 明日は何処へ向かい 羽ばたくのだろう その心の襞に 揺さぶられ 零れ堕ちる吐息が もどかしさ…

トライゾン

深い闇が満ちた 黒く焦げ堕ちた空に今 染み混んだ悪夢が うなされた耳元に 忍びより囁く 「どうせ何も変わらないよ」 背筋が凍る孤独に 怯えた覚醒 変わらないなんて嘘 失うものなんて無いのに 超えられないなんて嘘 「もう守れない約束なんてしないで」 け…

「ワタシ」私「わ・た・し」たち

燃えるような赤いシグナル ヨぎるモノクロの記憶に溺れ始めた 私の中でもがく「わ・た・し」たち 深みに嵌まり堕ちていく生き地獄 雨音に遮られた呻き声 鋭くエぐられた「わ・た・し」たちの心臓から 血しぶきが上がるたび 眼に映しだされるパンドラ 消すな…

「自責」

見たことのない景色 細くくねった砂利道を歩く 風に舞う砂埃を吸いながら 何処までも続くその道の果てに 漠然と意味のない期待をよせた 乾いた心を流れる うつろな感傷 心が壊れそうで 「いにしえ」が弄ぶ せつない感傷 泣いた日もある つらくて死を思う日も…

堕算

計算ずくの愛なんてゴメン 残酷な仕打ち最期の罠に堕ちる 手の内が読めない次のストーリーは廃墟駆け引き危険な愛なんてゴメン 冷酷な横顔胸に銃弾忍ばせ ビルの谷間靴音走せあなたが来るLove is a lie Love is a lie無様な囚われの身 外せないフェッター血…