2021-01-01から1年間の記事一覧

刹那

晴れた空の彼方 還らない鳥たち どの空の心地が 眠る事を知らない 傷ついた翼を 羽ばたかせるのか 硝子の地上には 漂う霧が舞う 祈りを捧げた空 紅く熟れた夕陽へ 明日は何処へ向かい 羽ばたくのだろう その心の襞に 揺さぶられ 零れ堕ちる吐息が もどかしさ…

目醒め

海辺で 遠い過去を思い出す 潮風は耳もとで咽び泣き 砂浜を白く濁った波がまどろむ 私は素足のまま 何処までも歩いた 今更止まる事なんかできない 冷たい波が押し寄せ 残したばかりの足跡を消していく 私は潮の香を胸一杯に吸い込みゆっくりと吐き出した 気…

エモーション

突然私の視野に入ってきたこの人は 何の躊躇も無く私に熱い視線送り 「君、名前何て言うの?」ってピックアップライン 実はこの人常に女の子が傍に居て 偶然見かけるたびに違う子を連れて歩いてる 呆れ顔の私横目にジワジワ近寄って来た 「驚かせてごめんね…

フラストレーション

私気づいたの あなたへの気持ちに 余りにも近すぎて 解らなかった 優しさにときめく あなたの 友情よりも強く 愛よりも弱い 気持ちが哀しい だから今はこうして あなたへの気持ち隠して 燃えるようなこの瞳で 刺激的な愛の言葉で あなたの胸が熱く染まるのを…

擬態

ビルの谷間に堕ちた空は不毛地帯 暗闇に気怠さが漂う路地裏では キャッツアイ光らせた黒猫がクラッキング 取り逃した獲物を眼で追い声を荒げる アンバランスな妄想に酔い始めた僕らは 知らぬ間に目的の無い窮地に追いやられ ひたすらのたうち回る自分の影を…

涙の海

夕べの雨で濡れた空 鳥が囀り木の葉を揺らし 小さな雫を散らして飛び立つ あなたと一緒に歩いた石段に 今年も咲いた紫陽花の花 それは薄紫の儚い言の葉 あなたが居た日にはもう戻れないんだね 傷ついた心の破片が残した あの人との思い出を胸に抱いたまま 涙…

トライゾン

深い闇が満ちた 黒く焦げ堕ちた空に今 染み混んだ悪夢が うなされた耳元に 忍びより囁く 「どうせ何も変わらないよ」 背筋が凍る孤独に 怯えた覚醒 変わらないなんて嘘 失うものなんて無いのに 超えられないなんて嘘 「もう守れない約束なんてしないで」 け…

Sexuality~青い太陽~

すべてを超え君と愛し合えるなら僕たちの障害なんて何でもない 硝子のような海に浮かんだふたりを乗せた小さな舟がそり返る波に吞まれ堕ちていく 必ずと約束した日僕を見つめた君の瞳を忘れない It's you より添いあえることが解りあえることも君以外僕は知…

嘘と嘘

優しい嘘で私を溶かして 今夜咲く花が一夜の夢でも あなたの胸にココロをうずめて 今宵散ってしまいたいから あなたの吐息が私の胸で 狂おしいほど切なさに濡れる 剥がれた仮面の下の偽りの愛 たとえそれが本当だとしても 私の愛まで嘘で染めないで 闇に浮か…

報われない初恋

今… 始まってもいない恋に 別れを告げた 目の前に広がる青い空が とても眩しくて 私は 思わず眼を閉じた 心… 傷つかないように 手放した恋 臆病な私に許された あなたの背中が もう恋しくなった もしも私の気持ちに気づかれたら 何もかもすべてが崩れてしま…

岐路

心の赴くままに…なんて詭弁に惑わされたまま吹き荒れた風の音を聴き時の嵐の中で向かい打つ勇気も失く立ち尽くす此処が人生の岐路影に埋もれた谷の淵壊れた羅針盤投げ捨て胸に秘めた夢もこの足で踏み潰した何が間違いなのかも解らないただ歩き続けた人生 人…