擬態

ビルの谷間に堕ちた空は不毛地帯
暗闇に気怠さが漂う路地裏では
キャッツアイ光らせた黒猫がクラッキング
取り逃した獲物を眼で追い声を荒げる
アンバランスな妄想に酔い始めた僕らは
知らぬ間に目的の無い窮地に追いやられ
ひたすらのたうち回る自分の影を追い駆け
センセーショナリズム絡ませた
卑劣なナンセンスジョークで炎上

誰が憎いのか愛おしいのか
虚しさ蔽いつくした心を
冷い愛ひと雫たゆませ
いたぶり消してくれないか

何が欲しいのか切り捨てたいのか
空虚なシチュエーションが空廻り
残酷な人生も「みなも」で揺れ
無情に捨ててくれないか



悪臭を撒き散らした突き立つ煙突の終焉
眼障りのいい変化にざらついた記憶が
癖になると呟きながら馳やる気分をダウン
やたら嚙み合わない感情も消化出来ず
バグら無い人生なんてつまらないと僕らは
ネガティブな思考回路も爆破寸前で
しょうもない愚痴を吐き互いをフォロー
センセーショナリズムもつれた
卑猥なナンセンスジョークで炎上

誰が憎いのか愛おしいのか
理解不能な浮き立つ心を
灰になるまで燃やし尽くして
いたぶり消してくれないか
 
何が欲しいのか切り捨てたいのか
眠ったままの理性を揺り起こし
腐ったリンゴ見つけたみたいに
無情に捨ててくれないか







                  ー紫紅草ー  

涙の海

夕べの雨で濡れた空   
鳥が囀り木の葉を揺らし
小さな雫を散らして飛び立つ  
あなたと一緒に歩いた石段に   
今年も咲いた紫陽花の花 
それは薄紫の儚い言の葉    

あなたが居た日にはもう戻れないんだね   傷ついた心の破片が残した   あの人との思い出を胸に抱いたまま 涙の海に落ちた私は     それでも声が聞きたくて   あなたが残したボイスメールを   繰り返し繰り返し聞き続けた ミルク色の風が吹くと    零れる陽射しはまたまどろみ 雲の切れ間から降りそそぐ雨が   あの日の二人を描きはじめる   私の待ち受けで笑ってるあなた どんなに願おうとも叶わない愛も
ふたりが居た日にはもう戻れないんだね 相合傘ではいつも肩を寄せ合い 私が濡れないよう抱き寄せてくれた 色褪せない思い出のぬくもり だから尚更感じていたくて あなたとのLINEひと言ひと言 何度も何度も読み返した                 ー紫紅草ー

トライゾン

深い闇が満ちた

黒く焦げ堕ちた空に今

染み混んだ悪夢が

うなされた耳元に

忍びより囁く

「どうせ何も変わらないよ」

背筋が凍る孤独に

怯えた覚醒

 

変わらないなんて嘘

失うものなんて無いのに

超えられないなんて嘘

 

「もう守れない約束なんてしないで」

けたたましく胸に鳴り響いたサイレント

 

あの時

イジメに合う彼女を見過ごせなかった

そして助けを求めた彼女の手を

私は何のためらいも無く握りしめた

 

 

無謀な月明かり

滲んで霞める夜空

うすら喘ぐ悪夢が

すくませる耳元で

翻弄し囁く

「もうどこにも逃げられないよ」

虚しいだけの孤独

震えた覚醒

 

逃げられないなんて嘘

自分を信じただけなのに

抜け出せないなんて嘘

 

「もう耐えられない約束ならしないで」

けたたましく頭に鳴り響いたサイレント

 

あの日から

私が信じた正義は崩れ去った

彼女はトライゾンを秘めた瞳で

憐れむように私を見下ろした

 

あの時

イジメに合う彼女を見過ごせなかった

そして助けを求めた彼女の手を

私は何のためらいも無く握りしめた

 

ー 誰か気づいて

   「 SOS」聴こえないサイレント ー

 

 

 

 

                     

                    ー紫紅草ー

 

 

Sexuality~青い太陽~

すべてを超え君と愛し合えるなら
僕たちの障害なんて何でもない

硝子のような海に浮かんだ
ふたりを乗せた小さな舟が
そり返る波に吞まれ堕ちていく

必ずと約束した日
僕を見つめた君の瞳を忘れない

It's you
より添いあえることが
解りあえることも
君以外僕は知らない

愛し合うそれが突然
疎外感に囚われたなら
君に入り混じった僕が
僕を見捨てる時だろう


静かに過ぎる時間が二人を追い越し
小さな亀裂を心に残していく

何故いつかこんな日が来ることに
気づかない振りをしたんだろう
乾いた言葉を投げかけた君

君は愛を試す化身
僕の愛を疑うなら答えよう

It's me
感じあえるものが
触れあえるものも
君以外僕は知らない 

信じ合うことが突然
不信感に変わるとすれば
僕に入り混じった君が
君を見捨てる時だろう


すべてに打ち勝ち君を愛せるのなら
誹謗な偏見何てどうってことない

白い月が漂い黄昏れ
光と影がうまれるように
僕らは巡り会い魅かれ合う

君の愛が僕を変えたように
ふたりで奏でた世界は広がり続ける

It's we
分ちあえるものが
求めあえるものも
僕ら以外誰も知らない

いとしさが突然
虚しさに苛まれるとしたら
僕らの入り混じった愛が
闇に変わる時だろう

 

 

 


              ー紫紅草ー

 

嘘と嘘

優しい嘘で私を溶かして   
今夜咲く花が一夜の夢でも   
あなたの胸にココロをうずめて  
今宵散ってしまいたいから      
あなたの吐息が私の胸で     
狂おしいほど切なさに濡れる    
剥がれた仮面の下の偽りの愛   
たとえそれが本当だとしても     
私の愛まで嘘で染めないで   
闇に浮かぶ月も身悶え  
ハイになるまで燃えあがる  
繰り返し重ねあうカラダの   
満たされた快感の旋律     

あなたの嘘を
私に気づかせないで          
淋しさを赤いルージュでまとい 
最後まであなたにとって
可愛い女でいさせて


物憂げな横顔を覗かせた
甘く虚ろな夜は蜜の味
あなたの背中につけた爪痕
白い肌を這う誘惑の波
もしも失うものがあるとすれば
それは涙のレゾンデートル
けして捨てられない真実の愛
たとえそれが許されない夢でも
私を離さないと約束して
綺麗な思い出になんてなれない
あなたのリアルな女でいたい
もっと強く抱きしめて私は
消えないあなただけの傷跡

あなたの嘘に
騙されていたい
愛が憎しみに変わらぬよう
最後まであなたにとって
メロウな女でいさせて

 

 

             

              ー紫紅草ー

報われない初恋

今…
始まってもいない恋に
別れを告げた     
目の前に広がる青い空が
とても眩しくて
私は     
思わず眼を閉じた

心…
傷つかないように
手放した恋
臆病な私に許された
あなたの背中が
もう恋しくなった
もしも私の気持ちに気づかれたら
何もかもすべてが崩れてしまいそうで
恐い…

冷たくなった心を
ぬらす涙
私を試すように
いつまでも
消えない面影
苦しくて切ない
Unrequited love


今…
始まってもいない恋に
さよならを告げた
暗く深い霧の中を迷い
彷徨い続ける
私が
余りにも悲しくて

心…  
望まないように
あきらめた恋
私が初めて好きになった
友達の彼氏
見つめることさえ
許されない事解っていた
初恋の恥じらいよりも強く刻まれた
痛み…

冷たくなった心に
刺さる想い
私を試すように
いつまでも
消えない面影
寂しくてやる瀬ない
Unrequited love






  

             ー紫紅草ー

岐路

心の赴くままに…なんて
詭弁に惑わされたまま
吹き荒れた
風の音を聴き
時の嵐の中で
向かい打つ勇気も失く
立ち尽くす
此処が人生の岐路
影に埋もれた
谷の淵
壊れた羅針盤
投げ捨て
胸に秘めた
夢も
この足で踏み潰した
何が間違いなのかも解らない
ただ歩き続けた人生


人生の目的地…なんて
重いトランクを引きづり
歩き疲れ
命と引き換えに
差し出した未来に
傷つき粉砕された
プライド
此処が人生の岐路
涙に埋もれた
崖の淵
誰も振り向かない
気づかない
希望も
この手で握り潰した
何が必要なのかも解らない
ただ生き延びてきた人生


失うことが怖い…なんて
言い訳ばかり繰り返し
信じられず
取りつくろう嘘を
重ねるうちに気づく
自分のズルさにくれた
混乱
此処が人生の岐路
地図にない道を
歩み続け
過去を振り返り
熱望し
祈り
叶わない願いを唱え
何が過ちなのかも解らない 
ただ挫折ばかりの人生

 

 

     

            ー紫紅草ー

リフレイン

あなたとの思い出に涙する私は
時に哀れで時に喘ぎ
鏡の中の私が
心の内をそっと包みこむ
去年のクリスマスは
二人で飾ったツリー
真っ白な雪が降り積もる
アスファルトに付けた二人の足跡
あの時あなたがくれた初めての指輪を
今も捨てられない私は
もう誰も愛せない
切なくてそう呟いた


あなたとの思い出に生きる私は
時に空虚で時に嘆き
ただ指輪に触れながら
あなたとの思い出にふける
突然別れを告げ
私に背中を見せた
あの日のあなたがリフレイン
冷たい後姿が悲しくて
涙が頬をつたいあなたの名を呟いた
どんなに辛い別れでも
今も忘れられない
あのクリスマスの夜を

 

 

              
              ー 紫紅草ー 

混沌

時間が深い闇に飲まれそうな夜道は
突然ひとり生きることが恐くなる
見知らぬ誰かに追われているような
そんな気配に捕らわれ
逃げたい衝動にかられた

急いで潜り込んだ
細い路地を抜けるとそこは
切れかけた街灯の
カチカチとナる音が聞こえた
暗闇に沈む月明りにさらされた孤独
道端に転がった自分の影が
せせら笑いを浮かべ俯く

あの時
お前の腕をつかんで
引き止めたかった
でも
失ってばかりの俺には
あの「愛」は重すぎたんだ

空っぽになった部屋に戻れば
薄暗い蛍光灯が照らした窓が
何者でも無いちっぽけな俺を映した

 

煙草に火をつけ冷たいベッドに寝転ぶと
雨染みのついた天上を見上げ
ぼんやり立ち込める煙を目で追った
今日という一日が
頭の中を駆け巡る

どれだけ走れば
明日にたどり着けるのか
疲れた身体を起こし
吸い殻の火をもみ消すと
捨てられない夢が俺の中で燻ぶる
かび臭い部屋に無残に捨てられた
思い出という名の残骸

あの時
お前の名を叫んで
呼び止めたかった
でも
失ってばかり俺には
あの「愛」は重すぎたんだ

二人でよく行った喫茶店
あの夜小窓に映ったお前の笑顔は
まるで一枚の絵のように綺麗だった

 

あの時
お前の肩を抱きしめ
やり直したかった
だが
幸せにできない俺には
あの「愛」は辛すぎたんだ

 

 

                
              
               ー紫紅草ー

「ドリュアス」

森を駆け抜ける風

樹木の葉はざわめき

湿った土の香りは

深い霧に埋もれ始める

アクアグレイの空に

淡く浮き立つ茜色の吐息

「ドリュアス」

私は夢見る小鳥

あなたの細い指で奏でた

朝焼けの空はやがて

小さな雫の中で

息づき熟まれゆくだろう

私は「ドリュアス」

あなたの虜

あなたの中で眠るロンリネス

教て欲しい

あなたが抱くセンチュリーを

感じて欲しい

果て無い地平線に消えゆく

儚い夢を掛け替えのない命を

萌ゆる希望をそして愛を

 

 

冷たい空に滲んだ

甘い音色の月は

その深い眠りから

目覚めたエンシェント

アクアグレイの空に

散りばめられた星はシンフォニー

「ドリュアス」

私は夢見る小鳥

あなたの白い指で紡いだ

アーモンドグリーンの

オークの葉の髪飾りが

あなたの髪に揺れときめく

私は「ドリュアス」

あなたがすべて

私の中で眠るロンリネス

聴いて欲しい

私が抱くセンチュリーを

見守って欲しい

ありのままの私を受け止め

愛して欲しい触れて欲しい

私の心を真実をそして涙を

 

 

私は「ドリュアス」

あなたの孤独が・・・

悲しみが・・・

愛おしく狂おしい・・・

 

 

 

              ―紫紅草ー

砂漠に咲く花

心の中の 砂漠を彷徨う
乾いた風が 砂を舞い上げ
私はうつろ気に
青く実った 空を仰いだ

重い足取りで 歩いた道
くたびれた スニーカーが
砂にまみれ 煩わしい
不意に 思い浮かぶ
あの人が 好きな曲が
今も私を 虚しくする

悲しみも 苦しみもない
呱々は オアシス
卑屈な自分を 砂中に埋め
探した 砂漠に咲く花


 
胸の中で 燻ぶる憂鬱 
赤い太陽に 翳す指間に
漏れた熱い  陽かり
擦れた匂いの 風が吹いた

うすれたはずの 記憶が 
突然背中を 抱きしめるから
思わず私は 振り返る
不意に 思い出した
あの人の  まなざし
今も私を 切なくする

後悔も 未練もない
呱々は オアシス
折れた心を 砂中に埋め
探した 砂漠に咲く花
 


心の中の 砂漠を彷徨う 風がつくる 時の波が
私が残した 足跡を 消していく 捨てたはずの いにしえが今 よみがえり 突き刺さる 歩き続ける 砂の道 不意に 思いはせた あの人の 笑顔が 今も私を 辛くした 絶望も 孤独もない 呱々は オアシス 痛む胸を 砂中に埋め 探した 砂漠に咲く花  



       
       
           ー紫紅草ー

雨音が落ちると
虹色はざわめく
葉に留まる雫は
音もなく冷たい
土へと翳り
君がついたため息が
寂しさに熟れる

何故逝ってしまうの
約束した淡い瞳が
私を見つめた
逝くのではなく
還るのだと
繰り返し
君にそう寄んだ

君の…

優しく温かい手が
頬に触れるたび
私はトパーズ色に染まった
星の彼方に鬱ろう

行き交う人の森へは
潤う涙が降りつもる
辛い別れに心を痛め
恋しさを胸に秘める

雨上がり…

空を飾る七色の虹
君は唇をそっと噛んで
また涙する私が傍に
いることも気づかず

君が残した愛は
私の胸に眠る永遠
私が残した愛は
君を守るための思い出

君の髪を 撫で
いつか必ず会えると
きっと会えると

私は…

繰り返し
君にそう寄んだ

幸せをありがとう

繰り返し
君にそう寄んだ

 


       

          -紫紅草-

最後の爪痕

想いをはせながら 
生きることに疲れ   
夢見ることを    
忘れていた日々 
君が飾った           
カーテンを開き   
窓を開け      
光を浴びた    
空を眺めた   
スロープした         
記憶に心を閉ざし 
君のいない部屋で 
生きる日々     
 
あの日君が 
壁にかいた
僕の名前は
もう滲んで
涙になった
 
 
忘れることさえ  
許されないのか   
空虚な愛はただ      
答えも失いまま    
傷跡だけを              
残していった     
カーテンを風が   
揺らすたびに      
君の香りを      
思い出し               
苦しくて息もできない     
失うものならもう     
何もない         
 
あの日僕が 
壁にかいた
君の名前は
もう滲んで
涙になった
 
 
忘れることさえ 
許されないのか
 
そう呟き
何度も繰り返す      
 
あの頃いつも 
話していた
二人の夢も
もう霞んで
涙になった
 
 
あの日聞いた
「さよなら」は
僕の胸に
君が残した
最後の爪痕
 
 
 
       
 
                                 ―紫紅草―
 
     
 
 
 

愛のカタチ

あなたの優しさが手に取るようにわかる
見つめるあなたの瞳に映る私が
とても眩しくてあなたの傍でこうして
何時までも微笑んでいたくて甘えていたくて
あなたの胸に頬をうずめている私に
「どうしたの」って一度も聞かないね何時も
「ごめん」ってそして「ありがとう」って 呟いた
 
Tears spill・・・
 
色んな愛のカタチがあっていいんだよ
あなたがくれる優しい言葉の一つ一つ
私の心の柵を解き放ってしまう
あなたが「好き」以上に「愛」愛してる
 
 
 
こんなに誰かを求めすべて託したり
心を許すことがなかった私にとって
あなたこそが私の愛のカタチだから
もっと深くあなたを知りたい愛したい
あなたの髪に触れたい強く抱きしめたい
「どうしたの」って一度も聞かないね何時も
「ごめん」ってそして「ありがとう」って呟いた
 
永遠の愛を生きる泡沫の時が
風になり二人の今をゆき過ぎるから
私を包むあなたの手のぬくもりは
突然降る雨のような安らぎに変る
 
Tears spill・・・
 
色んな愛のカタチがあっていいんだよ
同じ悲しみを胸にいだくあなただから
私は分るのあなたが望む幸せも
あなたが「好き」以上に「愛」愛してる
 
Tears spill・・・
 
あなたが「好き」以上に「愛」愛してる
 
 
 
 
                  
                       ―紫紅草―

「ワタシ」私「わ・た・し」たち

燃えるような赤いシグナル
ヨぎるモノクロの記憶に溺れ始めた
私の中でもがく「わ・た・し」たち
深みに嵌まり堕ちていく生き地獄
 
雨音に遮られた呻き声
鋭くエぐられた「わ・た・し」たちの心臓から
血しぶきが上がるたび
眼に映しだされるパンドラ
 
消すな逃げるな頭を壁に叩きつけ
変わる変化する化けて生まれた性根
もう終わりだ・・・お前は消えろ!
サディスティックな叫び狂気が背を濡らす
 
どれが私で
どっちが「私」
誰が「ワタシ」で
どこに「わ・た・し」たちが居るのか
この世の堺は何処・・・
 
 
燃えるような赤いシグナル
ヨぎるモノクロの記憶に溺れ始めた
私の中でもがく「わ・た・し」たち
深みに嵌まり堕ちていく生き地獄
 
暗闇が蝕む私のシナプス
繰り返すたび残酷な傷痕を残し
泣きじゃくる新たな人格
超えてはならない時空を彷徨う
 
憎しみと怒りがこみ上げるのを
両手を擦り合わせ泣く私を蹴り続け
もう終わりだ・・・お前は死ねっ!
偶像嗜愛に委ねた皮肉なフェティシズム
 
誰が私で
どっちが「私」
どれが「わ・た・し」たちで
どこに「ワタシ」が居るのか
この世の堺は何処・・・
 
 
 
 
 
                        ―紫紅草―