想い出

「無白」

白い空の果て 「もや」のかかった 遠い記憶 薄茶色の眼をした あの人が わたしに微笑む 微かに 甘い風が吹いた 儚くて 恋しくて 懐かしさが 胸につのる 遠い記憶 あの人の 「無白」の記憶 白い空の果て 「もや」のかかった 遠い記憶 青い芝に寝転んだ あの人…

― 陽だまり ―

想いでは 陽だまり優しい温もりがそっと 心をみたす音はそよぎ 風をさそういつしか蒼い木の葉はうたう「さわさわ…」……光がつぶやき生まれ堕ちた翳に 微笑むなら あなたが 陽だまり…わたしの 陽だまり… 想いでは 陽だまり雨上がりの空をかざる 虹色の花夢のた…

夏祭りの夜

時どきに 思い出すの あなたの匂い夏祭りの夜 初めて乗せてくれた車 うちわを扇いでくれたこと 金魚すくいも綿菓子も あなたがいたから楽しかった あなたの広い胸に抱かれた私が どんなに幸せだったか時どきに 思い出すの あなたの匂い夏祭りの夜 初めて自分…