血色い黙示録

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翼にそっと隠した 駆りは
胸をえぐり抜く 痛み
風の冷たさに震え
暗闇の孤独に怯え
見つめていたのは
ただ 星が堕ちる 空
手のひらの
微かな温もりも
泡のように消えていくから
夢見ることさえ失くし
愛することさえ忘れ
生きてるだけの屍なら
大地で眠る魂は
海底に朽ちた
音の無い今を
風のように
漂うだろう・・・

血色い黙示録

何故
人は忘れることを望むのだろう
記憶することに絶望しながら
生きることを恐れている
哀しすぎる
生きもの・・・

虚しすぎる
生きもの・・・

尊いものを
捨てながら
生き永らえる

刹那い
生きもの・・・




             



                −紫紅草−