ぼくね・・・
ママがいないの
ママは
お出かけした
ままなんだ
ぼく・・・
淋しかったよ
でも・・・
泣かなかったよ
ぼくね・・・
お腹がすいてたんだよ
だから・・・
バッタも食べたし
草もたくさん食べたよ
ぼくね・・・
体が熱くなって
お腹が痛くなったんだ
このまま死ぬかと思った
だけどね・・・
人がぼくを抱いて
何処かへ連れて行ったんだ
そこはね・・・
凄く怖くて
凄く痛くて
凄く嫌な所だった
死ぬかと思ったよ
今？
ぼく・・・
お腹も痛くなくなったし
体も熱くないし
ご飯もたくさん食べれるよ
「うん・・・。」
「こんなもんかな・・・。」
「ぼく」は知らないけど
ウチには１歳と２歳のお兄ちゃんが居るらしい。
だからここの人たちは
「ぼく」をほかの人に託すとか何とか・・・。
「ぼくの人生・・・。」
「まっ・・・。」
「こんなもんかな・・・。」
